こんにちは、なっちゃんです!
さて、今年の旧正月もやっと落ち着いて、台湾のみなさんもそろそろ仕事始めがやってくるのではないでしょうか?
連休が終わってしまうのは寂しいですね。
さて今回は、台湾の旧正月、初一から初五までの伝統的な過ごし方について紹介していきたいと思います!
旧正月の過ごし方
台湾にはこのような言葉があります。
初一早 初二早 初三睡到飽 初四接神 初五隔開
(読み方は下で順番に説明します!)
これは台湾語で読む言葉のようですが、台湾の旧正月5日間を表した言葉とのことです。
さて、これについて、もう少し詳しく見ていこうと思います。
初一の過ごし方:拜年(bài nián / ㄅㄞˋ ㄋㄧㄢˊ)
初一早(chū yī zǎo / ㄔㄨ ㄧ ㄗㄠˇ)。
初一(chū yī / ㄔㄨ ㄧ)は旧暦の1月1日。まずは除夕(chú xì / ㄔㄨˊ ㄒㄧˋ)に「守歲(shǒu suì / ㄕㄡˇ ㄙㄨㄟˋ)」という文化のもと、家族みんなで深夜0時まで起きておしゃべりをします。
そこからが台湾の旧正月の始まり。
まずは、深夜0時を過ぎた頃、みんなで「放鞭炮(fàng biān pào / ㄈㄤˋ ㄅㄧㄢ ㄆㄠˋ)」、爆竹を鳴らして、魔除けをして幸運を呼び込みます。台湾の人たちは、爆竹の音を聞いて、新年の到来を感じるようです。(ちいさい子供が寝ている方には、とても迷惑な風習のようですが…笑)
それから初一早。朝早くに起きて、お詣り「拜拜(bài bài / ㄅㄞˋ ㄅㄞˋ)」をします。それぞれの信仰によって、お寺や廟(miào / ㄇㄧㄠˋ)へ行って拜拜します。
初二の過ごし方:回娘家(huí niáng jiā / ㄏㄨㄟˊ ㄋㄧㄤˊ ㄐㄧㄚ)
初二早(chū èr zǎo / ㄔㄨ ㄦˋ ㄗㄠˇ)。
初二(chū èr / ㄔㄨ ㄦˋ)は、旧暦の1月2日。回娘家とは、嫁いできた女性が、実家へ帰省する日。同じ日にみんなが帰省するので、交通機関や高速道路が大混雑。なのでこの日も早起きです。
お土産「伴手禮(bàn shǒu lǐ / ㄅㄢˋ ㄕㄡˇ ㄌㄧˇ)」を持って、旦那さんや子供たちも一緒に奥さんの実家へ帰省します。
初三の過ごし方:睡到飽(shuì dào bǎo / ㄕㄨㄟˋ ㄉㄠˋ ㄅㄠˇ)
初三睡到飽(chū sān shuì dào bǎo / ㄔㄨ ㄙㄢ ㄕㄨㄟˋ ㄉㄠˋ ㄅㄠˇ)。
初三(chū sān / ㄔㄨ ㄙㄢ)は、旧暦の1月3日。この日は、連日の夜更かしや早起きを一旦リセットする日。好きなだけ寝てもいいし、どこかへ遊びに行くのもよし。それぞれが好きなことをする日です。
また、睡到飽とは、寝放題という意味で、余談になりますが、食べ放題だと「吃到飽(chī dào bǎo / ㄔ ㄉㄠˋ ㄅㄠˇ)」になります。
初四の過ごし方:接神(jiē shén / ㄐㄧㄝ ㄕㄣˊ)
初四接神(chū sì jiē shén / ㄔㄨ ㄙˋ ㄐㄧㄝ ㄕㄣˊ)。
初四(chū sì / ㄔㄨ ㄙˋ)は、旧暦の1月4日。この日は、接神とは、神様を迎える日ということで、また拜拜が行われます。
台湾では神様も自分の意思があり、自分の行く場所があるとされています。なのでこの拜拜には、除夕に自分のもとから去っていった神様を、また呼び戻すと言う意味があるようです。
この日は主に、1月5日の仕事始めに向けての拜拜で、三国志でも有名な関羽帝「關公(guān gōng / ㄍㄨㄢ ㄍㄨㄥ)」に拜拜します。関羽帝は、財神、商業神として厚く信仰されています。
初五の過ごし方:隔開(gé kāi / ㄍㄜˊ ㄎㄞ)
初五隔開(chū wǔ gé kāi / ㄔㄨ ㄨˇ ㄍㄜˊ ㄎㄞ)。
初五(chū wǔ / ㄔㄨ ㄨˇ)は、旧暦の1月5日。隔開とは、おやすみにさよならすることで、長い連休がある中でも、政府機関やほとんどの企業で、この日から仕事始めになります。
仕事始めのことなんて言う?
台湾では、仕事は「工作(gōng zuò / ㄍㄨㄥ ㄗㄨㄛˋ)」、始めることを「開始(kāi shǐ / ㄎㄞ ㄕˇ)」というので、仕事始めのことを「開工(kāi gōng / ㄎㄞ ㄍㄨㄥ)」と言います。
春聯(chūn lián / ㄔㄨㄣ ㄌㄧㄢˊ)に「開工大吉(kāi gōng dà jí / ㄎㄞ ㄍㄨㄥ ㄉㄚˋ ㄐㄧˊ)」と書かれたものがありますが、それは新しい1年も仕事が順調にうまくいきますようにという意味が込められています。
個人商店や工場では、仕事始めにお店の前で拜拜をしますが、ビルに入っている店舗や事務所では、そこの管理人さんが、ビルの前に拜拜する場所を用意してくれて、決まった時間に拜拜する風習もあります。
また、企業によっては、仕事始めに紅包(hóng bāo / ㄏㄨㄥˊ ㄅㄠ)がもらえるところもあるようです。中身はその年にちなんで、今年は2022年なので、2022元がはいっているそうですよ!
長い連休もこれで終わり!
早いことに、今年は特に長い9日間の休暇が終わりました。
西暦のお正月には台湾でもカウントダウンパーティーがあったり、1月1日は祝日になったりと、お祝いムードがありますが、日本ではちょっとした春節祭イベントが開催されることがあっても、ほとんど春節のムードを感じることはできません。
若者のための西暦のお正月、家族のための旧暦のお正月。どちらも台湾では大切にされている文化ということがわかりました。
日本ではなかなか、台湾の旧正月と同じような時期に連休…なんて難しいかもしれませんが、ぜひ一度現地を訪れて、賑やかで温かい、台湾の旧正月ムードを味わってみてくださいね!